漫画があればいいのだ！

佐保里さんの作品『大人子供のカルテ』（エンターブレイン）

小児科医をしていた祖父の背中を追って
同じように小児科医になった喜多見明希なのですが、
子供に祖父のように子供に好かれることはなく、
手をやく日々が続き、小児科医の道を断念してしまいます。

そして新たな道として研究職を選ぶことにし、
宇野研究所へとやって来ました。

ここでは脳神経細胞の再生実験をしており、
お年寄りの若返りプロジェクトの研究チームのフォローとして
喜多見は働くことになりました。

今までは子供に嫌われる感じだった喜多見なのですが、
人生経験豊富なお年寄りが子供になっているということで、
嫌ったりはしないのですけど、
喜多見を子供扱いするような口調で離したりと
ちょっと不思議な感じがします。

内容は大人な考えを持つ子供などと
研究施設で働く人々との
やんわりとした人情系のストーリーになっており、
こういった話が好きな人はハマると思いますので、
気になった方はチェックしてみてください。

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文月晃さんの作品『僕とルネと青嵐』（白泉社）

美大に通う大野創一（主人公）は
ある日、教授の部屋で見た絵画に魅了され、
その絵の作者である青嵐のところへと
弟子入りするために行くのですが、
完全に門前払いを食らってしまいます。

屋敷には入れてもらえず外で今見ている風景を描いていると、
屋根の上から女の子が降ってきました。

ここにいても何もおきないと思った創一は
その女の子、ルネと遊ぶことになり、
夜にルネを送り届けると青嵐は泊まっていくようにと言いだしました。

そして翌日、ルネの部屋で
教授の部屋で見た絵画と同じタッチの絵を見て、
あの絵がルネが描いたものだと知りました。

ルネに気に入られた創一はここで暮らすことになるのですが・・・

・・・といった感じのあらすじなのですが、
文月さんらしく、ハートフルストーリーになっており、
読めば読むほど世界観に引きこまれていきます。

ルネにはちょっと複雑な過去もあり、
それを創一がどのように受け入れていくか・・・
そして創一はルネの絵から何を受けとるのか・・・
ちょっとうるっとしてしまうストーリーですので、
気になった方は読んでみてください。

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くずしろさんの作品『兄の嫁と暮らしています。』（スクエニ）

高校生で１７歳の岸辺志乃（ヒロイン）の
両親は昔に交通事故で他界・・・
残された兄と暮らしていたのですが、
半年前に風邪をこじらせて他界・・・

志乃はひとりで暮らしている・・・と思いきや、
兄の嫁であった希さんと一緒に暮らしています。

この２人は血の繋がらない義姉妹で、
ちょっとぎこちないのですが、
共に大切な家族・・・

志乃は兄と二人暮らしをしていたこともあり、
高校生なのにしっかり者、
希さんはちょっと天然なところもあるのですが、
妹思いの優しいお姉さん。

そんな２人の日常を描いた
心温まるハートフルストーリーです。

くずしろさんの作品は何作か読んできているのですが、
思春期な女性をヒロインにした作品が多く、
思春期独特の心理描写などを上手く作品にしておられて、
個人的に好きなんですよね。

この作品も２人の関係がぎこちなくもあるのですが、
本当の姉妹にも見えることもあり、
そういった距離感がとても良い感じで描かれており、
かなりオススメの作品ですので、
興味のある方は読んでみてください。

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よはちさんの作品『子猫拾いました』（一迅社）

大学生になり自立するように親に言われ、
半ば強制的にひとり暮らしを始めた猫宮敦生（主人公）は
やっと生活が慣れてきたころにある事件が・・・

９年前に実家を飛び出した姉が
娘の重音を連れてやってきたんです。
娘をあずかってほしいと実家にも行ったのですが断られ、
敦生のアパートへとやって来たのですが、
敦生は流れに流され２週間重音をあずかることに・・・

重音なのですが、家事が万能な小学生なのですがちょっと無愛想。
だらしない生活をしていた敦生の生活は一新するのですが、
困惑する敦生と無愛想な重音とのぎこちない共同生活がはじまります。

タイトルが『子猫拾いました』とあるので、
猫が関係するのかなぁ～なんて思っていたのですが、
どうやら重音の心理描写が子猫のようか感じで描かれていました。

ほのぼのとする話の中に、
ちょっとウルッとするヒューマンストーリーも入っており、
１巻完結でおわるのはちょっと惜しい作品で
もう少し２人の生活を見ていたかったです。

番外編として重音が子猫を拾ってきた話などもあり、
タイトルに偽りなしでした＾＾；

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