漫画があればいいのだ！

香日ゆらさんの作品『ＪＫ漱石』（KADOKAWA）

文豪 夏目漱石の死後１００年・・・

朝比奈璃音という女の子として
夏目漱石の記憶をそのままに生を受けました。

前世ではストレスに弱く非常に神経過敏で
糖質依存や過食に陥り、
胃腸に負担をかけたりしていたのですが、
今生では朝比奈璃音として
健康を愛し、ストレスに悩まされることなく
健やかに成長していき女子高生にまでなりました。

静かに生きよう・・・と思っていたのですが、
漱石の記憶をそのままなため、
どうしても目立ったりしてしまい、
ひっそりと生きるのも難しくなっていたのですが、
まわりはそこまで思っておらず、
ちょっと変わった女子高生として見ているんです。

・・・といった感じで
夏目漱石が現代に転生し
女子高生として生きる姿を描いた
ゆる～いけれどもちょっと知的な文学コメディになっています。

夏目漱石についてそれほど知らなくても
話の合間や話の終わりに説明などがあり、
普通のコメディとして楽しめますので
気になった方は難しく考えずに読んでみてはどうでしょう？

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安堂友子さんの作品『日本文学（墓）全集 時どきスイーツ』（ぶんか社）

近年、戦国時代の武将や幕末の志士などの
お墓をめぐる「墓マイラー」というのが、
ひそかなブームになっています。

この作品なのですが、
日本文学の文豪たちのお墓を巡り、
文豪のエピソードやお墓周辺にある
スイーツなどのお店などを
紹介した作品になっています。

文豪が好きな人にとっては、
お墓参りがメインになるのでしょうけど、
その周辺にあるスイーツのお店で、
思いにふけるのもいいかもしれませんよ。

誰もが知っているような文豪たちが
どのような場所で眠っているのか
興味ある方は読んでみてください。

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楠本哲さんの作品『芥川おしながき帖』（日本文芸社）

小説家を目指す芥川辰之助は
執筆は思うように進まずに
貧乏暮らしをしています。

でも、食べる物にはこだわりをもっており、
文豪のように美味しいものを食べたい・・・
といつも思っています。

小説は売れないものの、
雑誌編の編集者から小説以外の仕事を
押し付けられたりするのですが、
生きていくためには仕方がなく・・・

そんな貧乏小説家の辰之助が、
少ないお金でも美味しく食べれるモノなどで、
美食を楽しむ・・・といった感じの
グルメ作品になっています。

簡単に言えば貧乏料理などを
メインに描かれているのですが、
個人的には１話が終わるごとに書かれている
「文豪おしながき帖」というコラムが楽しく読め、
この作品が長く続くのであれば、
これだけでも１冊の作品にしても
価値あるのでは・・・なんて思っています。

文豪のグルメ事情なども
楽しめる作品になっていますので、
気になった方はチェックしてみてください。

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千船翔子さんの作品『文豪失格 文豪、同人マーケットに出る！？編』（実業之日本社）

この作品なのですが、
天国で暮らす文豪たちが
生前に残した作品を書いたときのエピソードや説明、
または遺された手紙などの資料などに基づき、
ゆる～いストーリーになっているのですが、
文学史の勉強になる『文豪失格』の第三弾です。

今回は天国で暮らす文豪たちが、
ダイエットを行ったり、同人マーケットに参加したり、
今まで以上の面白さがある作品になっていました。

ダイエットやコミックマーケットなど、
今風の話題で描かれているのですけど、
実際にダイエットしていた・・・という文面や、
コミックマーケット・・・ではなく、
自費出版していた話題などをネタにしてあり、
文豪も現代の人と同じようなことをしてたんだ・・・
なんて楽しく読むことができます。

文豪作品・・・って堅いイメージがあるのですけど、
この作品を読むと、
かなり変わった性格の文豪などが多いのがわかり、
文豪作品も読んでみたくなる・・・
そんな作品になっていますので、
気になった方は読んでみてください。

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原作：太宰治さん 作画：伊藤潤二さんの作品
『人間失格』（小学館）

この作品なのですが、
文豪 太宰治さん の『人間失格』を
ホラー漫画の鬼才 伊藤潤二さんが
独自の視点で描いた作品になっています。

いきなり冒頭から太宰治さんの
自殺未遂の場面から始まり、
そして『人間失格』の本編に入るのですが、
この入り方だけでもかなり衝撃を受けました。

内容も伊藤潤二さんらしく
オドロオドロしい感じで描かれていて、
『人間失格』を読んだ人でも
また違った感覚で読めると思います。

ただ・・・これは個人的な感想なのですけど、
この『人間失格』に関しては
伊藤潤二さんの絵にしては
ちょっと描き込みに物足りなさを感じています・・・

これは伊藤潤二さんの原作ではないから
『人間失格』の世界観を
あまり壊さないように配慮しているのかも・・・
と思ってしまうほど、
いつものような絵に迫力がないのがちょっと残念です・・・

・・・とはいえ、
かなり引き込まれる作品であることには違いないので
気になった方は読んでみてください。

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