漫画があればいいのだ！

大見武士さんの作品『うわさの女』（リイド社）

とある集合住宅に住む６人のご近所さん。
仲が良いのか悪いのか・・・
女３人集まれば、様々な噂話が語られます。
それが本当かどうかわからないのですけど・・・

お互いがお互いの事を隠しているが
媚態、不貞、妄想などなど、
隠していてもどこからかバレてしまうんです。

そんな６人６様の女たちの織りなす
生々しい淫らな欲情を描いた
オムニバス作品になっています。

それぞれの女性たちには性癖などもあったり、
表と裏の顔をもっていたり・・・と
女性たちの人間関係も一皮むけば
ドロドロな関係だったりし、
かなり重い話だったりもあるので、
作者の大見武士さんも巻末で
こういった女性同士のドロドロとした関係が苦手な人は
読まないように・・・と言っていますので、
それを理解した人のみオススメできるかな＾＾；

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佐野タカシさんの作品『蕩-ｔｏｕ- 若美肉嗜虐浪漫』（少年画報社）

頭脳明晰、容姿端麗の小松原奈々。

性の目覚めは早く小学生へ上がってすぐで
同級生の男の子とキスをし、
父親が持っていた本にあったように
その子とエッチなことをし泣かせてしまうんです。

その時、奈々の中の何かが
息づき始めた瞬間でした。

その後もその正体を知るために、
中学生の時には家庭教師の先生を陥れ初体験・・・
高校では成績優秀なのを利用して教師と・・・

・・・といった感じで
自分の美貌を利用しながらも
相手が堕ちていくのを楽しみながら
みだらな行為を続ける女性を描いた
かなり歪んだエロティックな作品になっています。

奈々は男女問わずに
自分に快楽を与えてくれそうな人間を陥れて
すべての人物を自分の思い通りにしていく・・・
堕天使のような女性で、
自分自身の美貌で何もかも手に入れていく感じに描かれ、
読めば奈々に惹かれていく人もいるかと・・・

ストーリーはかなりドロドロとしていますが
そんな人間関係が好きな人にはハマるとおもいますので
気になった方はチェックしてみてください。

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艶々さんの作品『ふたりのおうち』（少年画報社）

高校を卒業し工場で住み込みで働き出した児玉和也は
給料をもらっても実家に仕送りをしているため、
かなり切り詰めた生活をおくっていました。

週６日、働き詰めの児玉なのですが、
唯一の楽しみというのが、
とある交差点近くにある美容室で働く女性がいて
その優しい笑顔を見ることでした。

笑顔を見るために交差点の信号が
赤で止まれるように歩くスピードをあわせ、
遠くから見つめるだけで幸せを感じている・・・
そんな純情な青年でした。

ある雨の日、その交差点を渡っている時に
自転車とぶつかってしまい転んでしまいます。
そこへ店の中からその女性が出てきて、
美容室に連れて入り、タオルを貸したことから
この二人の距離が近くなりました。

この女性 唄子なのですが、
５年前に夫を亡くしたのですけど、
お店の経営資金を夫の弟に出してもらっており、
そのかわりにとカラダを許していたんです。

そんな唄子なのですが、
児玉と出会ったことにより、
気持ちが変わっていくんです・・・

・・・といった感じで描かれる
年上（一回り年齢差があるようです）の女性と
純粋な青年とのワケありのラブストーリーで
艶々さんらしい作品になっています。

相変わらず艶々さんはこういった
背徳感あるストーリーは上手いですね。
今回の作品も見事引き込まれてしまいました。

唄子が生活のために夫の弟をとるのか、
それとも児玉との純愛をとるのか・・・
今のところは児玉に気持ちが傾いているのですけど、
この先、どうなるか全くわからないので、
気になる方は読んでみてください。

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艶々さんの作品『５時まで待てない』（日本文芸社）

出版社の漫画編集部で働くアラサーの高葉雫は
編集部でも出来る女として一目を置かれているだけではなく、
容姿もかなり良いのに彼氏がいないのが
不思議だと思われています。

また、編集者としてしてはいけないこととして
部下にも作家だけには手を出してはいけない・・・と
厳しく言い放つほど仕事に対して厳しい人物なんです。

仕事ができるからなのか、
毎日、５時になると決まって会社を退社して、
昔の男との影響が強いのか、
カラオケ店で激しい曲を流しながら
お酒を持ち込み一人で飲みながら
酔うとオナニーをするという性癖があったんです。

そんなある日、日課のようにカラオケ店で
一人お酒を飲んで酔っぱらいオナニーをしていると、
部屋を間違えたのか、一人の男が入ってき、
雫のオナニー姿を見て襲いかかってきたんです。

久しぶりだったのか雫も燃え上がってしまい、
そのまま最後までしてしまいました。

翌日、何もなかったかのように編集部で仕事をしていると、
漫画の持ち込みにやってきた人物がいて対応することになったのですが、
その男（竹中）が昨夜の相手だったのです・・・

でも、竹中はその事を覚えておらず、
雫はからかわれているのかと思いながら
漫画の評価を下し、再び持ち込むよう名刺を渡し、
その場は帰しました。

その後も竹中は漫画を持ち込んでくることになるのですが、
あの時の感覚が忘れられず、
何故あんなことになったのかを思い出すと、
竹中はあの時に酔っ払っていたのを思い出し、
打ち合わせを兼ねて一緒に飲むと、
再び襲われることに・・・

・・・といった感じで、
普段は部下などには作家に手をだすな・・・といっていた雫が、
作家と関係をもってしまう・・・という、
艶々さんらしい背徳感のある作品になっています。

話が進んでいくと登場人物なども増え、
今回もひと波乱、ふた波乱ありそうな感じですので、
艶々さんの作品が好きな方は読んでみてください。

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黒澤Ｒさんの作品『相姦の赤い河岸』（エンジェル出版）

少し年の離れた仲の良いカップル、
友美と要の二人は実は叔父と姪だったのです。

友美の両親は借金を抱えており、
弟の要に友美をあずけて蒸発してしまいました。

要は友美を育てていたのですが、
いつの間にか深い関係になってしいました。

二人はこのままではいけない・・・と
要は働いている会社の受付の由実と付き合いだし、
友美は真治という彼氏もできて、
二人とも別々の道を歩み出すことになるのですけど、
一緒に暮らしていることもあり、
なかなか二人の関係から抜け出すことができずにいます・・・

この二人の関係はいつまで続くのか・・・

黒澤Ｒさんの作品は
ちょっと背徳感のある感じで描かれているのが多く、
この作品もそのような感じです。

いやらしくもあるのですが、
何故か引き込まれる世界観ですごく好きで
今後、注目されるであろう漫画家さんです。

『相姦の赤い河岸』が気にいった人は、
黒澤Ｒさんの他の作品も読んでみると
多分ハマると思いますよ。

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