漫画があればいいのだ！

雁須磨子さんの作品『連続恋愛劇場』（祥伝社）

普通の恋愛、純愛、などの作品から
かなり歪んだ性癖をもつ恋愛など、
それぞれの恋愛感情を描いた漫画ばかりの短編集です。

雁須磨子さんの作品なのですが、
男性はあまり読まないであろうと思う感じの
レディースコミック独特なタッチの絵で、
漫画好きの僕もここ数年前までは全く読むこともなく、
完全にスルーしてきていました。

少し前に『こくごの時間』という作品を読んで、
かなり面白かったので、
その他の作品も読みだすようになりました。

そうしたらレディコミ独特の
ちょっとエッチな作品が多く、
女性向けというのはわかったのですが、
この短編集は意外に男性でも読めるのではないでしょうかね。

やっぱり短編集はいいですね。
その人のいろいろな作品が読めるだけでなく、
好みの作品があれば、他の作品も読みたくなりますから。

この『連続恋愛劇場』も、
「ときめいたりときめかなかったり」
「都合のいい女」「たそがれ時にはオバケが出ます。」
なんかは青年誌なんかに載っていたら
男性でも普通に読める作品なので、
レディコミを読むのは抵抗あるなぁ～って男性がおられたら、
雁須磨子さんの作品を読んでみると、
そういった垣根がなくなるかもしれませんよ。

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雁須磨子さんの作品『こくごの時間』（秋田書店）

喫茶店の店長の田中朝子（ヒロイン）が、
実家で荷物の整理をしているときに、
学生の頃に使っていた国語の教科書を見つけ、
それを持ち帰り、喫茶店に置いてみることにしたんです。

喫茶店のお客さんにも国語の教科書がうけて、
お客さんとも教科書に載っている話でも話題になり、
その話をしながら学生時代の自分を振り返ったりする・・・
というストーリーです。

誰もが国語の教科書は読んだことがあるはずです。
出版社が違うから習ってないとかもあるかもしれませんが、
ここに紹介されている「十五の心」「クマの子ウーフ」「走れメロス」
「夕焼け」「言葉の力」「小僧の神様」「山月記」
「少年の日の思い出」は１度は習っているのではないでしょうかね。

ちょっと懐かしさもあり、
もう一度、教科書を読んでみたくなるはずです。

この作品なのですけど、
個人的に今年読んだ漫画の中でトップクラスですね。

ヒロインの朝子が学生時代を思い出したように、
この作品を読んで、あなたも学生時代を
思い出すのもいいかもしれませんよ。

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