刑務所でマンガを教えています。 【著者：苑場凌＆ＪＫＳ１２】

苑場凌さん＆ＪＫＳ１２の作品
『刑務所でマンガを教えています。』（メディアファクトリー）

以前、ニュース（だったと思うのですが）で
刑務所の受刑者が漫画の背景を描いている・・・
という特集をみました。

こんな取り組みがあるんだ・・・
なんて思っていたのですが、
まさか、その現場などを描いた
実録のコミックが出るとは思いませんでした。

漫画家の苑場凌さんが
実際に刑務所の受刑者に絵の指導を行い、
自分が描く漫画の背景にしたり、
受刑者が描いた背景などを
他の漫画家さんに売ろうという仕組みを作ったり、
かなり興味深く読むことができました。

刑務所の中で行われている社会復帰を行っている
促進センターのセンター生と呼ばれる受刑者は
漫画の絵なんて描いたこともなかったのですが、
数ヶ月の指導で本当に細かな背景が
描けるまでになっておられるだけでなく、
自分たちの絵が漫画の背景に使われていることにより、
受刑者のやる気を導いていました。

それだけでなく、背景を売りやすくするために
レイヤーなどを使って細かな設定をしていたりと、
かなり面白いこともされていたりしました。

実際に漫画を描いている人にとっても
勉強になる作品でもありました。

出所しても漫画のプロアシスタントとして
食べていくための技術が身につくのでは・・・
というだけでなく、
出所した受刑者たちが集まったら
背景画を売るだけでなく、
プロアシの派遣会社なんかを作れば
全国の漫画家さんたちにも役立てるかも・・・
なんて思ってしまいました。

日本の漫画は世界一ですので、
こういった更生のありかたもありかも・・・

かなり興味深い作品でしたので、
この作品はいろいろな人に読んでもらいたいです。

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